第19回全国大会開催のお知らせ

 昨年中止になった第19回全国大会は、2021年5月22日(土)に神戸市三宮研修センターを会場に、一部はオンラインを使って開催します。阪神淡路大震災から26年、東日本大震災から10年、今大会のシンポジウムのテーマは「トラウマのある社会で生きるということ~回復への旅を当事者とともに~」です。精神科医、ハコミセラピスト、フェミニストカウンセラーの立場から、3人のシンポジストにそれぞれのアプローチの特徴や回復へのプロセス、現状をお話いただき、共通して見えてくるものを共有し、トラウマケアの理解を広げていく機会になることを願っています。

 阪神淡路大震災を機に、世の中に“トラウマ”や“PTSD”の概念が広がりました。さらに私たちはDVや性暴力、虐待などの被害にあうと同様の症状が起こることを相談現場で経験してきました。そして26年が経ち、現在、トラウマケアや回復に向けてさまざまなアプローチが実践されています。しかし、トラウマは被害にあった個人の問題ではありません。支援者や支援機関、地域社会などのサービスシステムが、回復に大きな影響を与えます。社会全体がトラウマに気づき、それを理解し対応をしていくといった大きな視点でケアを考えることが大切です。このようなトラウマインフォームドケアが今注目されています。再被害の防止だけでなく、次世代へ影響を及ぼさないように「被害の連鎖」を止めることも重要です。

 ぜひ、神戸大会にご参加ください。実行委員一同、お待ちしております。

神戸大会実行委員会共同代表 岡本明子 福島由美子